サクセッションプランとは?策定5ステップと形骸化を防ぐ運用の急所

サクセッションプランとは?策定5ステップと形骸化を防ぐ運用の急所
目次

サクセッションプランを策定したものの、年に1度の取締役会で報告するだけの「飾り」になっている。

この状態に心当たりがある人事担当者は少なくないはずです。

コーポレートガバナンス・コードの改訂以降、多くの企業がサクセッションプランの策定に着手しました。

しかし、策定したプランが実際に経営人材を輩出する仕組みとして機能しているかと問われると、答えに窮するケースが目立ちます。

形骸化の原因は「策定方法」ではなく「運用設計」にあることがほとんどです。

候補者リストを作ることと、後継者を育てることはまったく別の仕事です。

本記事では、成長企業300社以上の組織開発を支援してきたマネディクの視点から解説します。

サクセッションプランの定義と背景、形骸化する3つの構造的原因、策定の5ステップ、そして運用を機能させる3つの急所をお伝えします。

サクセッションプランとは|定義と今求められる背景

サクセッションプラン(Succession Plan)とは、経営上の重要ポストの後継者を計画的に見極め、育成し、配置するための一連の取り組みです。

日本語では「後継者育成計画」と訳されます。

対象は経営トップだけでなく、事業部長やCxOなど、事業の継続と成長に不可欠なポスト全般を含みます。

サクセッションプランの定義と後継者育成計画との違い

「サクセッションプラン」と「後継者育成計画」は、基本的には同じ概念を指しています。

ただ、日本企業で「後継者育成」と言うと、現社長が自分の後任を1人決めるプロセスを想起しがちです。

サクセッションプランはそれよりも広い射程を持ちます。

CEO後任だけでなく、CFO、事業本部長、海外拠点のヘッドといった複数の重要ポストを対象にします。

各ポストに対して複数の候補者を段階的に育成していくプロセスです。

サクセッサー(後継候補者)は1ポストに1人ではありません。

「Ready Now(即座に就任可能)」「Ready Soon(1〜2年で就任可能)」「Mid Term(3〜5年で就任可能)」のように段階別に複数名を配置するのが実務上の標準です。

花王が公開しているサクセッションプランはこの3段階の名簿構造を採用しており、国内での先行事例として知られています。

次世代リーダーの育成を体系的に進めたい方は、次世代リーダー育成の全ステップも参考にしてみてください。

タレントマネジメントとの関係

タレントマネジメントとサクセッションプランは混同されやすい概念ですが、守備範囲が異なります。

タレントマネジメントは、全社の人材データ(スキル、経験、適性、キャリア志向)を一元的に可視化し、最適な配置・育成を実現する全社的な人材管理の仕組みです。

サクセッションプランは、その中の「経営上の重要ポストの後継者」に特化した施策と位置付けられます。

  • タレントマネジメント:全社員のスキル・経験・適性を可視化し、最適配置を実現する包括的な人材管理の仕組み
  • サクセッションプラン:経営上の重要ポストに絞り、後継候補者を段階的に育成する特化型の施策

事業合理上、全社員を等しく育てるリソースはありません。

サクセッションプランは「事業の存続と成長に最もレバレッジが効くポスト」にリソースを集中投下する判断を伴います。

この優先順位付けが曖昧なまま「全員タレントマネジメント」に走ると、経営層後継の育成は手薄になります。

コーポレートガバナンス・コードが求める開示と実態

2021年のコーポレートガバナンス・コード改訂で、補充原則4-1③が上場企業にCEO等の後継者計画への取締役会の関与と監督を求めるようになりました。

プライム市場上場企業は、サクセッションプランの策定・開示が事実上の義務になっています。

ただし、開示の実態は企業によってかなりの温度差があります。

「サクセッションプランについて取締役会で議論しています」という一行だけの記載から、候補者要件と育成プロセスを具体的に記述するケースまで幅があります。

ここで注意すべきは、開示が求められているのは「制度の有無」ではなく「実効性」です。

制度を作って報告しているだけでは、投資家やステークホルダーの信頼は得られません。

形式的なプランを「運用として機能するプラン」に転換できるかが、これからの企業経営の分岐点になります。

サクセッションプランが形骸化する3つの原因

サクセッションプランを策定している企業は年々増加しています。

しかし、「策定したプランが後継者の輩出に結びついている」と断言できる企業はごく少数です。

形骸化の背景には、共通した3つの構造的原因があります。

  1. 後継候補の要件が「経営スキル」に偏り、カルチャー適合を見ていない
  2. 候補者リストを作っただけで育成設計がない
  3. 経営層の関与が形式的で人事に丸投げされている

原因1:後継候補の要件が「経営スキル」に偏りカルチャー適合を見ていない

サクセッションプランの候補者選定で最も多いのが、「戦略思考力」「財務リテラシー」「リーダーシップ」といったスキル要件だけで候補を絞るパターンです。

スキルは観測しやすく、評価もしやすい。だからこそ要件定義に組み込みやすいのです。

しかし、経営層の後継者に本当に必要なのは「自社のカルチャーを翻訳し、組織に浸透させる力」です。

マネディクが支援してきた300社超の事例でも、スキルは十分な人材が経営に就いたのにカルチャーが合わず、組織の一体感が崩れたケースは少なくありません。

外部から優秀な経験者を経営幹部として迎え入れた際に、この問題は顕在化します。

候補者が自社のカルチャーの前提を知らないまま着任すると、現場との間に「ダブルスタンダード」が生まれ、組織が分断されていきます。

理念やカルチャーを組織全体に浸透させるためのアプローチについては、理念浸透の方法で詳しく解説しています。

後継候補の要件には、スキル要件と同じ比重でカルチャー適合性を入れるべきです。

「この人物は、自社の行動様式を自分の言葉で語り、現場に翻訳できるか」。この問いを要件定義に組み込めているかが、形骸化を防ぐ最初の分岐点です。

原因2:候補者リストを作っただけで育成設計がない

サクセッションプランにおいてリスト作成は出発点に過ぎません。

しかし実態としては、候補者の名前と現在の役職を一覧化した時点で「サクセッションプラン策定完了」としている企業が目立ちます。

問題は明白です。リストには「この候補者を、いつまでに、何の経験を通じて、どのレベルまで育成するか」が書かれていません。

育成設計がない状態でリストだけ存在すると、候補者側も「名前が載っている」という事実以上の変化は起きません。

通常業務をこなしながら自然に経営者に育つことはまずないため、リストは更新されるたびに同じ名前が並び続け、形骸化が定着します。

上級管理職の育成設計について具体的なヒントを得たい方は、上級管理職の育成するにはも参考にしてください。

リストを作った後に「各候補者ごとの育成ロードマップ」を設計し、経営層と人事が四半期ごとに進捗を確認するサイクルを回す必要があります。

このサイクルがない限り、サクセッションプランは文書として存在するだけの状態から抜け出せません。

原因3:経営層の関与が形式的で人事に丸投げされている

3つ目の原因は、経営幹部育成でも同様に指摘されるポイントですが、サクセッションプランにおいてはさらに深刻です。

後継者計画はその性質上、経営トップ自身のコミットメントなしには絶対に成立しません。

ところが実態としては、「人事部門がリストを作り、年に1度の取締役会で報告する」というルーチンに収まっている企業が多いのです。

経営トップがリストの中身を把握しておらず、候補者と日常的な対話もない。これではプランは動きません。

サクセッションプランが機能している企業に共通するのは、CEOや取締役が候補者の育成状況を四半期で確認していることです。

自ら候補者と対話し、経営意思決定の場に候補者を招き入れるプロセスを持っています。

サクセッションプランは人事施策ではなく、経営の仕事です。

形骸化の3つの原因に心当たりがある場合、自社の組織がどの段階で機能不全を起こしているかを診断するところから始めることをお勧めします。

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サクセッションプランの策定5ステップ

形骸化の原因を踏まえて、実際にサクセッションプランを策定・運用する5ステップを解説します。

「作って終わり」にならないよう、育成設計と運用サイクルまで含めた手順を示します。

  1. 経営戦略から逆算して重要ポストを特定する
  2. 各ポストの後継者要件を「行動レベル」で定義する
  3. 候補者を選抜し個別育成計画を設計する
  4. 修羅場経験と構造化された内省をセットで提供する
  5. 定期的に評価し計画を更新する

ステップ1:経営戦略から逆算して重要ポストを特定する

最初のステップは、「どのポストの後継者を育てるか」を決めることです。

ここで起点にすべきは、現在の組織図ではなく、3〜5年後の経営戦略です。

現在の組織図をそのまま使うと、既存事業の延長線上のポストしか見えません。

しかし事業環境の変化を踏まえれば、3年後には存在しないポストもあれば、新たに必要になるポストもあります。

「事業をどう成長させるか」から逆算して、重要ポストの一覧を定義し直すことが出発点です。

10年後を見据えた経営の在り方を考えたい方は、10年後も勝ち続ける会社を作るも合わせてご覧ください。

重要ポストの数は多くの企業で10〜20程度に絞られます。

全ポストを対象にすると育成リソースが分散し、どのポストも中途半端な育成になります。

ステップ2:各ポストの後継者要件を「行動レベル」で定義する

重要ポストが確定したら、各ポストに必要な後継者要件を定義します。

ここで最も陥りやすい落とし穴は、「戦略的思考力」「リーダーシップ」「コミュニケーション力」といった抽象語で要件を止めてしまうことです。

これでは選抜の物差しとして機能しません。

マネディクが支援する際には、要件を「観測可能な行動レベル」にまで分解することを徹底しています。

「戦略的思考力がある」ではなく「四半期ごとに市場環境の変化を分析し、既存戦略の修正案を経営会議に上程している」。

ここまで具体化して初めて、候補者の評価と育成目標が一致します。

もう1つ重要なのは、前述した「カルチャー適合性」を要件の中核に据えることです。

「自社の行動様式を自分の言葉で語り、部下の日常業務に翻訳できるか」。

この観点がないと、スキルは高いがカルチャーの翻訳者として機能しない後継者を生み出すリスクがあります。

管理職候補の見極め方について詳しく知りたい方は、管理職候補の特徴と見極め方をご覧ください。

ステップ3:候補者を選抜し個別育成計画を設計する

要件が定まったら、候補者を選抜します。

選抜方法は上司推薦、経営陣による直接選抜、タレントレビュー(人材会議)などがあります。

選抜後の設計で重要なのは、「各候補者ごとに異なる育成プラン」を作ることです。

全員に同じ研修を受けさせるのは育成計画ではなく研修計画であり、サクセッションプランの目的とは合致しません。

候補者ごとに、現状の能力と要件のギャップを可視化します。

そのギャップを埋めるための経験機会(新規事業リード、海外出向、全社プロジェクト統括など)と知識インプットを組み合わせて設計します。

外部登用の扱いには注意が必要です。内部候補だけで全ポストを埋めようとすると、組織の同質化が進みます。

一方で外部登用にはカルチャー適合のリスクが伴います。

幹部候補を外部から採用する際のポイントは、幹部候補の中途採用で詳しく解説しています。

内部育成と外部登用はどちらかを選ぶのではなく、各ポストの特性に応じて使い分ける設計が求められます。

ステップ4:修羅場経験と構造化された内省をセットで提供する

育成計画の中核は「何を経験させるか」です。知識のインプットだけでは経営人材は育ちません。

経営人材に必要な視座と意思決定の型は、正解のない課題に責任者として向き合い、結果の責任を負う経験を通じてしか身につきません。

新規事業の立ち上げ、業績悪化した事業の再建、組織再編のリードなど、いわゆる「修羅場」を意図的に設計して候補者に経験させます。

ただし、修羅場を与えるだけでは育成になりません。

経験を学びに変えるのは、その後に続く構造化された内省のプロセスです。

何を判断し、なぜそう判断し、結果はどうだったか。自分の思考の癖はどこに出るか。

これらを他者との対話を通じて言語化する場をセットで設計する必要があります。

マネディクでは「修羅場のケーススタディ」という体験型ワークでこのプロセスを実装しています。

候補者同士が互いの経験を題材に議論し、フィードバックを交わすことで、自分の前提が相対化されます。

座学と実務の間を埋めるこの接続設計が、サクセッションプランの育成フェーズで最も欠けやすい要素です。

ステップ5:定期的に評価し計画を更新する

サクセッションプランは一度作って終わりではなく、定期的な更新を前提とした「生きた計画」として運用する必要があります。

更新の頻度は四半期を推奨します。年1回の更新では、候補者の成長スピードや事業環境の変化に追いつけません。

四半期ごとに経営層と人事が集まり、各候補者の育成進捗を確認し、計画を修正するサイクルを回します。

評価の際に注意すべきは、候補者の「現在のスキル」だけでなく「行動変容の速度」も見ることです。

今の時点で要件を満たしていなくても、変化のスピードが速い候補者はReady Soonに位置づけ得ます。

逆に、現時点のスキルが高くても行動が変わらない候補者は、計画から外す判断も必要です。

人事評価制度を適切に設計することで、候補者の行動変容を正しく捉えられるようになります。

評価制度の設計方法について詳しくは、人事評価制度の作り方をご覧ください。

明治安田生命保険は、10年以上にわたる継続的な経営塾を運営しており、歴代の受講者から現経営陣の大半を輩出しています。

三菱重工業も6年以上の継続運用で初年度受講者から役員が出ています。

サクセッションプランの成果が出るのは、策定から数年後です。この長期視点を持てるかが、計画の実効性を左右します。

サクセッションプランを機能させる3つの急所

策定の5ステップを回すだけでは、サクセッションプランは機能しません。

運用上の急所を3つ押さえることで、「作っただけの計画」から「後継者を生む仕組み」に転換できます。

  1. 経営トップ自身が育成プロセスに介入する
  2. 候補者が「経営のシミュレーション」を経験する場を設計する
  3. 選抜から外れた社員のリテンション施策を同時に設計する

経営トップ自身が育成プロセスに介入する

繰り返しになりますが、サクセッションプランは経営の仕事です。

CEOと取締役が候補者の育成に日常的に関与しない限り、計画は動きません。

具体的には、四半期ごとに候補者との一対一の対話を設定し、経営の意思決定プロセスを候補者に開示します。

経営会議のオブザーバーとして招くことも有効です。

重要なのは「教える」のではなく「経営が日常的にどう判断しているか」を見せることです。

サイバーエージェントの藤田社長は後継者チームの育成に自ら関与している事例として知られています。

トップ自身が時間を割くことで、候補者に「本気で自分を後継として育てている」というメッセージが伝わります。

そのメッセージが候補者側の覚悟を引き出します。

候補者が「経営のシミュレーション」を経験する場を設計する

実際の経営意思決定を候補者に丸ごと委ねるのはリスクが高いため、「経営のシミュレーション」を段階的に提供する設計が有効です。

たとえば、事業計画の策定プロセスに候補者を参画させる方法があります。

M&Aのデューデリジェンスに同席させる、新市場参入の可否判断を候補者チームに任せて経営が最終判断するといった設計も効果的です。

これにより、候補者は「全社視点での意思決定の重さ」を安全な環境で体感できます。

ソフトバンクは「ソフトバンクアカデミア」という社内大学を設立し、CEO候補を育成するプログラムを運用しています。

トヨタ自動車は「GLOBAL21プログラム」でグローバル幹部候補の育成を体系化しています。

こうした「育成のための場」を意図的に作ることが、形式的なOJTに依存しない育成設計の核になります。

マネージャー層の育成を体系的に進める方法については、マネージャー育成の完全ガイドで詳しく解説しています。

選抜から外れた社員のリテンション施策を同時に設計する

サクセッションプランの導入時に見落としがちなのが、候補者に選ばれなかった社員へのケアです。

選抜型のプログラムは「選ばれた人」にスポットライトが当たる反面、「選ばれなかった人」のモチベーションを下げるリスクがあります。

選抜の基準が不透明だと「なんであいつが?」という不満がエンゲージメントの低下を招き、優秀層の離職につながります。

対策は3つあります。

1つ目は選抜基準の透明化です。「何を基準に候補を選んでいるか」を組織に開示し、次回の候補入りに何が必要かを明示します。

2つ目は候補以外の社員にも成長機会を設計することです。

3つ目は候補者の選定を固定化せず、定期的に見直すことで「扉が閉じていない」というメッセージを発信することです。

優秀層の離職が連鎖する「退職ラッシュ」を防ぐための具体策は、退職ラッシュの立て直しで詳しく解説しています。

もし「サクセッションプランを導入したいが、運用後に組織が二極化しないか心配」という段階であれば、事前に自社の組織状態を診断しておくことをお勧めします。

組織健康度チェックシートを活用すれば、リスクの所在を把握した上でサクセッションプランに着手できます。

サクセッションプランに関するよくある質問

サクセッションプランとタレントマネジメントの違いは?

タレントマネジメントは全社の人材データを可視化・活用する包括的な仕組みです。

サクセッションプランは、その中で経営上の重要ポストの後継者育成に特化した施策です。

タレントマネジメントがインフラ、サクセッションプランがその上で走る特定目的のプログラムと考えるとわかりやすいです。

サクセッションプランのテンプレートはありますか?

汎用テンプレートを配布している企業やコンサルティング会社はあります。

しかし、テンプレートの導入を先行させることは推奨しません。

先に自社の経営戦略から逆算した要件定義を行い、その要件に沿ってフォーマットを設計する方が実効性は高いです。

形式から入ると、形骸化リスクが跳ね上がります。

サクセッションプランの開示はどこまで求められますか?

コーポレートガバナンス・コード補充原則4-1③は、取締役会がCEO等の後継者計画の策定・運用に主体的に関与し、適切に監督することを求めています。

開示の具体的な内容は各社の判断に委ねられています。

ただし、策定プロセス、候補者要件の考え方、育成施策の概要を記載する企業が増えています。

サクセッションプランの策定にかかる期間は?

プランの初期策定は3〜6ヶ月が目安です。

ただし、策定後の育成サイクルを含めると、最初の候補者が実際にポストに就くまでには3〜10年を見込む必要があります。

明治安田生命保険は10年以上にわたる継続運用で経営陣を輩出している実績があります。

中堅企業でもサクセッションプランは必要ですか?

上場の有無を問わず必要です。

中堅企業では創業社長への依存度が高く、社長交代が即座に経営リスクになるケースが多いです。

むしろ中堅企業のほうが経営の連続性が断絶するリスクは高く、早期にサクセッションプランを設計する意義は大きいです。

サクセッションプランの事例にはどのようなものがありますか?

代表的なものとして3つ挙げます。

花王は「Ready Now」「Ready Soon」「Mid Term」の3段階名簿で候補を階層的に管理しています。

トヨタ自動車は「GLOBAL21プログラム」でグローバル人材の育成を体系化しています。

ソフトバンクは社内大学「ソフトバンクアカデミア」でCEO候補の育成を行っています。

サクセッションプランが経済産業省で言及されている背景は?

経済産業省は「価値創造ガイダンス」や「人材版伊藤レポート」の中で、人的資本経営の一環としてサクセッションプランの策定を推奨しています。

投資家が企業の持続的成長力を評価する際に、後継者計画の有無と実効性を確認するケースが増えています。

開示と運用の両面で対応が求められています。

まとめ|形骸化の原因を特定し策定に着手する

サクセッションプランが形骸化する原因は3つです。

候補者要件がスキルに偏りカルチャー適合を見ていない、リストを作っただけで育成設計がない、経営層の関与が形式的で人事に丸投げされている。

策定は5ステップで進めます。

経営戦略から重要ポストを特定し、行動レベルで要件を定義し、候補者ごとに個別育成計画を設計します。

修羅場と構造化された内省をセットで提供し、四半期で評価と計画更新を繰り返します。

運用の急所は3つです。

経営トップが育成に介入する、経営のシミュレーション機会を設計する、選抜から外れた社員のリテンションも同時に設計する。

サクセッションプランは制度ではなく経営の仕組みです。

策定に着手する前に、まず自社の組織がどの段階にあるかを把握することから始めてみてください。

組織健康度チェックシートでは、20項目のセルフチェックで組織課題の所在を5分で診断できます。

川﨑 俊介
記事を書いた人
川﨑 俊介

新卒で当時6期目(60~70名規模)の株式会社ジーニーへ入社。入社後3年間でリーダー、マネ―ジャー、部長とマネジメント経験を積み、入社後4年目で事業責任者兼執行役員に就任。組織も300名を超え、グロース上場を経験。 その後海外事業など含む複数事業の責任者、常務執行役員を経て、2022年に取締役に就任。経営企画や人事などコーポレート領域も管掌。組織規模としても1000名を突破。 2024年4月に独立し、個人で人事・経営コンサル業も成長企業に対して実施しつつ、同年12月にマネディク株式会社CEO/アクシス株式会社取締役COOにも就任。

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