モチベーションクラウドの評判と費用。マネジメント研修を運営する企業の視点で徹底解説!

モチベーションクラウドの評判と費用。マネジメント研修を運営する企業の視点で徹底解説!
目次

組織の強み・弱みを客観的に把握できると有名な組織診断ツールのモチベーションクラウド。
この記事では、料金や特長、主な機能について組織マネジメントのプロが解説していきますので、導入をご検討中の方は、是非参考にしてみてください。

モチベーションクラウドとは?

ここで改めて、モチベーションクラウドの基本機能について整理しておきましょう。

モチベーションクラウドとは、株式会社リンクアンドモチベーションが提供する国内最大級の組織改善クラウドサービスで、大手からベンチャーまで業種問わず幅広い企業から利用されています。

運営会社「リンクアンドモチベーション」の実績と信頼性

運営元の株式会社リンクアンドモチベーション東証プライム上場)は、2000年の創業以来、組織人事コンサルティングのパイオニアとして業界を牽引してきました。

「モチベーションエンジニアリング」という心理学・行動経済学・社会学などの学術的成果をビジネスに応用可能な「技術」へと昇華させた独自の理論に基づき、多くの企業の組織変革を支援してきました。

20年以上にわたる対面コンサルティングで蓄積された膨大な「組織変革のノウハウ」がアルゴリズムに組み込まれており、ツールはあくまで企業の「組織OS(オペレーティングシステム)」をアップデートするためのインフラという位置づけです。

モチベーションクラウドの詳細

モチベーションクラウドは、株式会社リンクアンドモチベーションが提供する、国内市場シェアNo.1(9年連続)※1 の組織改善クラウドサービスです。

単なる従業員満足度調査ツールではなく、企業の競争優位の源泉となる「組織エンゲージメント」を向上させるための「組織変革のOS」として開発されました。

※1 ITR「ITR Market View:ワークプレイス最適化市場2025」従業員エンゲージメント市場:ベンダー別売上金額およびシェア(2017~2025年度予測)

特徴1:国内最大級のデータと実績

モチベーションクラウドの最大の強みは、導入企業12,000社、500万人以上(2025年時点)という圧倒的なデータベースに裏打ちされた信頼性です

モチベーションクラウドは、この膨大なデータを活用し、業界別・規模別・職種別といった細かいセグメントでのエンゲージメントスコア)算出を可能にしました。

これにより、「うちは雰囲気が良い」といった主観的な評価ではなく、「同規模のIT企業と比較して偏差値が5低い」といった客観的事実に基づいた経営判断ができるようになります。

特徴2:独自の調査方法による課題特定

(出典:モチベーションクラウドHP / モチベーションクラウドの特徴

多くのサーベイツールが「満足度」のみを問うのに対し、モチベーションクラウドは「モチベーションエンジニアリング」という独自の基幹技術に基づいた調査設計を行っています。

具体的には「期待度(社員が会社に何を求めているか)」と「満足度(現状どう感じているか)」の2軸で網羅的に調査を行います。

  • 期待度:高 × 満足度:低(弱み):
    組織のボトルネック。ここにリソースを集中投下すべき「改善の急所」。
  • 期待度:高 × 満足度:高(強み): 
    組織のエンゲージメントの源泉。採用ブランディング等に活かすべき魅力。

単に「満足していない」という事実だけでなく、「重要視しているのに満足していない(=期待不一致)」箇所を特定することで、限られたリソースで最大の効果を生むための「改善の優先順位」を明確にすることが可能です。

特徴3:「変革」まで見据えたコンサルタントによる支援

モチベーションクラウドは、「診断」で終わらせず、「変革」までを実現することを設計思想としています。具体的には、「診断結果に基づき、現場がどう動くか」というアクションプランの策定・管理機能までをワンセットで提供しています。

システム上で部署ごとの改善目標を設定し、進捗を追跡できるだけでなく、長年のコンサルティングで培われた「組織変革のナレッジ」がツール内に実装されており、現場マネージャーが迷わずに改善活動を進められるよう設計されています。

モチベーションクラウドの良い口コミ・評判

ここでは、実際にモチベーションクラウドを導入した企業からの良い口コミや評判を紹介します。
特に、組織課題が複雑化しやすい成長企業の経営層や人事担当者から高い評価を得ています。

経営統合を機に「上司・部下の関係性」を強みとする組織へ

【導入前の課題】
2018年の東西経営統合を経て、SCM本部が掲げる生産性向上(オペレーショナル・エクセレンス)を実現するには、トップダウンだけでなく、現場の主体性を引き出す「ボトムアップ」の風土づくりが急務でした。そこで、出身母体の異なる文化を尊重しつつ、全員が共通して追える新たな指標としてエンゲージメントサーベイを導入しました。


【導入後の変化】
「上司・部下の関係性の強さ」という組織の長所が明確に数値化されたことで、管理職の納得感が高まり、能動的な改善アクションが定着しました。さらに、管理職だけでなく一般社員も巻き込んだ改善プログラムへと活動を深化させた結果、エンゲージメントスコアは約5ポイント上昇。現場起点の自発的な改善活動が活発になり、業績向上にも寄与しています。


(モチベーションクラウド導入事例_コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社 SCM本部

コンサルタントによる手厚いサポートが魅力的

【導入前の課題】
組織規模が前年比で2~3倍に拡大した際に、会社のエンゲージメントが低下傾向にあった

【導入後の変化】
専属のコンサルタントがサーベイ結果の分析と、他社の傾向を踏まえて自社の社員全員に説明をしてくれるのが分かりやすく、魅力的に感じたため。ただし、サーベイの結果をすぐには見れないためユーザー目線ではもう少し改善しても良いと感じました。

(口コミサイト BOXIL)

日々のコミュニケーションが見える化した

【導入前の課題】
社内のコミュニケーションという曖昧な指標、見えないものを、サービスの細かい分析で「見える化」したいという思いがありました。

【導入後の変化】
ただの評価システムではなく、細かい分析で現状を「見える化」することができます。このサービスを利用すれば、会社や上司が何をしているか、「何を考えているか」を可視化することができます。コミュニュケーションが取りやすくなります。

(口コミサイト ミナオシ編集部)

組織開発やマネジメント研修を提供する我々(マネディク)の視点から見ても、モチベーションクラウド導入企業様は、組織改善のスピードが明らかに速いです。

弊社の相談にも多くの企業様が「なんとなくマネジメントがうまくいっていない」という曖昧な状態で相談に来られますが、モチベーションクラウドを導入済みの企業様は例えば「ミドルマネジメント層の『翻訳力』が、他社平均より著しく低い」といった具体的な課題認識を持たれていることが多いです。

経営層が認知している課題の解像度が高ければ高いほど、弊社がご提供するような研修や育成施策も「どこに効かせるべきか」が明確になり、投資対効果を最大化できます。その意味でも組織の健康状態を測るツールとしての価値は高いです。

モチベーションクラウドの悪い口コミ・評判

一方で、導入したものの運用に苦戦したり、期待した効果が得られなかったりした企業からのネガティブな声も存在します。導入前にこれらのリスクを把握しておくことが重要です。

回答負荷によるデータ信憑性の低下と、頻繁な担当変更によるコンサル品質への不満

質問数が多く現場の負担が大きいため、すべての項目を「平均」で回答するケースが発生しており、スコアの信憑性が揺らいでいます。簡易版の選択肢が欲しいところです。また、コンサルタントが勝手に頻繁に交代し、その都度ゼロから説明が必要になるため、パートナーとしての価値を感じられません。結果として、システム利用料として見ると費用対効果が低いと感じています。

(口コミサイト ITreview)

課題の「把握」止まりで改善につながらない現状と、小規模組織における匿名性の懸念

現状は、課題に対して「面白いね」「仕方ない」といった感想や、スコアが低い理由の正当化だけで終わってしまい、実際の解決(成果創出や離職防止)に結びついていません。給与などの解決困難な課題も含め、単なる現状把握を超えて「解決」まで導けるコンサルティング機能の強化を望みます。また、小規模組織では誰が回答したか特定されやすい点も課題でした。

(口コミサイト ITreview)

これらの口コミは、決してツールの不備だけを指しているわけではありません。
むしろ、「高度な可視化」に対して「現場の解決リソース」が不足しているという構造的な課題を表していると推察できます。

精緻なデータがあっても、それを読み解き、改善アクションをやり切る「時間」と「スキル」がなければ、現場のみの力で変化を起こすことは難しいです。
そのような時は組織マネジメントのプロに頼ることも一つの手段です。

弊社が運営しているマネディクは、組織の中で課題の種となっている部分を特定し、現場マネージャー自身が「解決に向かって自走できる」状態にするための実践型育成サービスです。

デザインリストのサンプル

マネディクの特徴

  • 一方的なルールではなく、「なぜやるのか」という共通言語を作る
  • モチベーションに依存せず、かといって感情を否定もしない「行動基準」を定着させる
  • 経営と現場の結節点となる「マネージャー」自身を強くする

気になる方は、以下の資料をダウンロードしてご確認ください。

モチベーションクラウドがおすすめの企業

モチベーションクラウドは非常に高機能なツールですが、すべての企業にマッチするわけではありません。
以下で導入効果を最大化できる企業の特徴を解説します。

モチベーションクラウドの導入で実現できること

モチベーションクラウドの特徴である「客観的な数値化」と「共通言語化」により、以下のような成果が期待できます。

  • 組織状態の「可視化」と「偏差値管理」
    目に見えない組織の状態を「偏差値」として数値化できるため、感覚的な議論ではなく、「自社の立ち位置」を客観的に把握した上での経営判断が可能になります。
  • 経営と現場の目線合わせ
    「期待度」と「満足度」の2軸で課題を特定するため、「何が重要で、何が不足しているか」の認識が揃います。これにより、感情論ではない建設的な対話が生まれ、組織全体で同じ方向を向いた改善活動が進みます。

  • 「働きがい」の対外的なアピール
    算出された高スコアは客観的なエビデンスとなります。これを採用活動やIR資料に活用することで、「選ばれる企業」としてのブランド価値向上と、優秀な人材の獲得に直結させることが出来ます。

導入実績

パナソニック、三菱重工、セプテーニグループなど、日本を代表する大手企業から急成長ベンチャーまで、累計12,000社以上が導入しています。特に、組織拡大に伴う「成長痛(30人・50人・100人の壁)」に直面している企業や、M&A後の組織統合(PMI)を進める企業での導入事例が多く見られます。

(モチベーションクラウドHP:導入事例)

料金プランについて

モチベーションクラウドの料金は、企業の従業員数や契約プランによって変動するため、公式サイトでは「要問い合わせ」となっています。

一般的な目安としては、以下の要素で構成されます。

  • 初期費用: システム導入設定、導入時研修など(数十万円〜)
  • 月額費用: 従業員数に応じたライセンスフィー(月額数万円〜数十万円)

  • オプション: コンサルティングサービスの有無、頻度によって変動

安価なサーベイツール(月額数百円/人)と比較すると高額な部類に入りますが、それは「システム利用料」だけでなく、「組織変革コンサルティングのフィー」が含まれているためです。

正確な見積もりを知りたい場合は、公式サイトから資料請求や問い合わせを行う必要があります。

まとめ:組織を変えたいなら「診断」と「改善」をセットで考えよう

モチベーションクラウドは、組織の状態を「偏差値」として数値化し、経営と現場の共通言語を作る上で非常に強力なツールです。「なんとなく雰囲気が悪い」という状態から脱却し、客観的なデータに基づいて経営判断を行いたい企業にとっては、最適な選択肢の一つと言えるでしょう。

しかし、どれほど高性能な「診断ツール」を導入しても、それだけで組織が良くなるわけではありません。診断結果を基に、現場のマネージャーが適切な対話や改善アクションという「改善」を行って初めて、組織の状態は改善に向かいます。

導入を成功させるためには、ツール選びと同じくらい、「現場が使いこなせる状態を作ること」にあります。

 「診断」と「改善」の両輪を回すことで、組織は確実に強くなります。
もし、「ツールを入れたが使いこなせていない」「現場のマネージャー育成に課題を感じている」という場合は、ぜひ一度マネディクにご相談ください。

貴社の組織フェーズに合わせた、最適な「診断と治療」の組み合わせをご提案いたします。

川﨑 俊介
記事を書いた人
川﨑 俊介

新卒で当時6期目(60~70名規模)の株式会社ジーニーへ入社。入社後3年間でリーダー、マネ―ジャー、部長とマネジメント経験を積み、入社後4年目で事業責任者兼執行役員に就任。組織も300名を超え、グロース上場を経験。 その後海外事業など含む複数事業の責任者、常務執行役員を経て、2022年に取締役に就任。経営企画や人事などコーポレート領域も管掌。組織規模としても1000名を突破。 2024年4月に独立し、個人で人事・経営コンサル業も成長企業に対して実施しつつ、同年12月にマネディク株式会社CEO/アクシス株式会社取締役COOにも就任。

管理職育成の理想を実現するサービス「マネディク」